2018年度 理事長所信

一般社団法人御殿場青年会議所 理事長所信

2018年度 理事長 山田 秀明

2018年度スローガン

Pay it Forward 〜過去から学べ、原点回帰!今こそ我等の手で、未来の創造〜
Pay it Forward 〜過去から学べ、原点回帰!今こそ我等の手で、未来の創造〜

はじめに

2018年度 理事長 山田 秀明
2018年度 理事長 山田 秀明

 1915年、米国のセントルイスにて発足した青年会議所。たった1人の想いに賛同し現在では世界中に広まりました。若々しさと情熱に溢れた青年達により第1歩が刻まれたのです。

 日本は現在、初めて人口減少社会に直面しています。その事は先人達の誰もが経験した事のない未知なる領域に踏み込んだといえます。少子高齢化、地方衰退、などの声が叫ばれ我々が住まう御殿場、小山地域でも同じ問題を抱えています。それでは我々がやるべき事は何なのでしょう。まずは、地方に暮らし地元を良く知っている私達自身が地域の魅力を発見・発信・磨く事により自らのまちを創っていく事なのです。誰もが経験した事の無い時代に踏み込んだ今、既存の方法論ではなく、新たな手法を構築し、私達の手により新しい時代を築いていく必要があります。56年間に渡り諸先輩方が作り上げてきた事に感謝をし、新たな時代へ失敗を恐れずにチャレンジしていく事により「明るい豊かな社会」の実現に近づくのです。我々は創意工夫し、愛する故郷へ新たな活力をもたらします。

志を持って活動

 皆さんは入会したときどんな気持ちでしたか?まちを良くしよう。多くの人と繋がりを持ちたい。仕事に活かしたい。ただ、何となく。理由は様々です。しかし、まずは参加する事からが始まりなのです。自分達の最初の頃を思い出して下さい。最初から自発的に参加できましたか?声を掛けてもらい出やすい環境にしてもらったはずです。我々はその事を忘れてはいませんか?自分だけが良ければいい。それでは青年会議所ではありません。自分だけでは何もできないのです。団体で活動しているのだから全員で活動して意味が生まれてくるのです。

 山本五十六は「やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ 話し合い 耳をかたむけ承認し 任せてやらねば 人は育たず」との言葉を残しています。先ずは私達が手本となるようにやってみせ、相手の理解できる言葉で伝え、褒める事で承認欲求が満たされ動いてくれる。そして相手を信じて任せる事により人は成長するのです。 何のために活動するのか。利害関係ではなく人は自らの目標を持つことにより活動の意義も考え成長に繋がるのだと考えます。そして活動自体も楽しくなります。やる事が成長に繋がるのだから参加意欲も高まります。身近な目標でもいいのです。もちろん大きな目標でもいいのです。ただ、何も考えずやっていてもJC活動もつまらなくなってきてしまいます。常に志を持って行動する事によって成長します。そして成長こそまちが良くなるきっかけとなり明るい豊かな社会の実現への1歩目の前進となるのです。青年会議所は20歳から40歳までの活動しかできません。限られた時間の中、私自身も志を持って目標に向かって全力で駆け抜けていく所存でございます。

多くの想い

 これまで56年間に渡り御殿場、小山の地にて多くの諸先輩方によって青年会議所運動が行われてきました。そして57年目を無事に迎えられた事に感謝すると共に新たな責任も生まれました。この数年間、会員は減少傾向にあります。会員数も30名前後をキープしています。それは卒業生のラッシュを何とか乗り切ったという事です。その事はこの数年間のメンバーによる拡大意識の向上によるものです。しかし現状維持の道は選んではいけないのです。常に青年会議所は前進しなくてはいけません。その為には退会者を出さない方法。活動に意欲的になる手法。メンバーの拡大。課題はたくさんあります。そして、拡大について拡大委員会に任せきりになってはいませんか?入会したメンバーに対して渉外委員会に任せきりになってはいませんか?委員会はあくまで委員会です。御殿場青年会議所の事業に対して頭に立って活動し担当しているのです。本来、正会員全員が全ての事業に本気で向かわなくてはならないのです。拡大活動に対しても本気で向かい33%の拡大人数11人は入会してもらう事を目標に活動していきます。

 では、目標達成の為に何が必要か。知ってもらう事。拡大委員会と渉外委員会が手を取り合い全メンバーによるサポートをし、地域の人に知ってもらう事により次のステップに進める事ができるのです。会員が意識を持ち発信する事ができたら結果は必ず出ます。私達は胸を張れる事業を展開しているし、魅力ある内容を作り上げています。より良くする為に同じ志を持った仲間を増やしていく事がこのまちの発展の為の私達の使命なのです。「誰かがやってくれる」「1人2人やんなくてもわかんない」等のマイナスな意見はダメです。拡大が苦手な人も多くいると思います。苦手だからやらないでは、自分の成長にもなりません。わからないのならば身近にいるメンバーと共に行動して下さい。共に行動していくうちにこの様な事業を行っている。魅力のある団体なんだ。と説明ができるようになります。その事は拡大活動に対しても自分に対しても必ずプラスになる事です。行動する事は個の成長にも繋がる事なのです。そして会員が増える事により活動に幅が出ます。まずは行動し、1人でも多くの同じ想いを持つ仲間を増やす為にみんなで一丸となり頑張っていきましょう!

未来への希望

 未来を見据える上で、青少年の健全育成は欠かせません。地域の次代を担う子供達に健全な心と体が育まれる事ができるようにしていく事が大人の使命であり、課題です。

 我々は子供達がより輝ける地域である為にJAYCEEとして何ができるのかを真剣に考え行動に移していかなければならないのです。 青少年事業を行う上で子供達の世界観を広げる担いがあります。その為に子供達にはまずは様々な経験をしてもらい視野を広げてもらう事と考えます。その事を行う事によりこのまちの未来が必ずプラスになります。数年先を見据えた時、世界観が広がった子供達が活動している姿が目に浮かびます。青少年事業は欠かす事の出来ない事なのです。

 御殿場青年会議所はこれまでも様々な青少年育成事業を展開してきました。しかし、刻一刻と変化する子供達を取り巻く環境。今こそ原点に帰り本来の目的と照らしあわせながら健全な心と体が育める機会を作り子供達の笑顔と真剣に取り組む気持ち、希望溢れる未来を創造し活動して参ります。

自由な発想と堅い意志

 私達の住まうこのまちには宝が溢れています。このまちは人材に溢れています。地域を良くしようと青年会議所以外にも奮闘し活動している人が大勢います。様々な視点から見たまちづくりの活動も行われています。つまり、まちづくりを行う上で事業を興すのに縛りはないという事です。新たな発想でチャレンジする事、未来を見据えた人材育成もまちづくりの一環です。まちづくりとは何が正解なのか。アイデア、集客、メディアによる知名度アップ。答えは多々あります。全てはやり遂げる意志なのです。目的に対し我々は全力で取り組みまちを良くするという志こそが大切なのです。その志こそが地方創生に繋がっていくのです。そして私達が行う事業がきっかけとなりまちの事を考える人間がたった1人でも増えたらそれもまちづくりなのではないのでしょうか。我々が住まうこの地域を少しでも良い方向に前進できるよう全力で取り組む所存です。

チャンス到来

 我々、御殿場青年会議所はチャンスを迎えました。本年度、わんぱく相撲県大会を主管する事となりました。前回の主管のときに在籍していた現役会員は2名しか在籍していません。しかし、これはピンチでは無くチャンスなのです。これまでのやり方に縛られず新たな発想とアイデアにより斬新な大会にしていく事ができるからです。だからといって本筋から外れた事はしません。今年の主管の為、石川直前理事長が前年度に県大会を例会とし、多くのメンバーに経験し覚えてもらい今年度を迎える運びとなった事は感謝以外にありません。県大会をやるにあたり、多くの県内メンバーが御殿場に足を運ぶ事となります。御殿場・小山のPRにも繋がります。ここが御殿場青年会議所の正念場でもあるのです。3年前に行われた県内じゃがいも大会。県内のメンバーが集結し開催に挑んだ大きな大会。そして9年に1度の主管、東部9JC合同公式訪問例会。2年前に行われた55周年記念式典。昨年度行われ御殿場市、小山町、JCの三者間で協議会を組み成功させた「ヒーローフェスティバル御殿場・小山」30年振りに御殿場・小山の地で行われた「ブロック大会」その事により期待度は高まります。だが、成功したからこそ、全力でやり遂げたからこそ期待されています。ここで御殿場青年会議所の団結力を見せるときです。4年間にこんなにも大きな担いを多数やれる事はなかなかありません。極めて大きなチャンスです。自分が成長するチャンスでもあります。この大会によりLOMの団結力、個の成長を得ることは確実です。我らの住まうこの場所にまた足を運んでもらえるよう御殿場・小山にしかできない運営を設け地域の良さを発信できるようにしていきます。やらされるのではなく、自分から率先して行動し、全員で成功させましょう!

親愛なるメンバーへ

 皆さんはJCで何かをやり遂げて泣いた事がありますか?泣く程やりましたか?

 私事ですが、入会のきっかけとなったのはオブザーブしたときに見た先輩の涙でした。事業は雨天により流れてしまったのですが、そのときにメンバーの前で挨拶時、先輩は泣いていました。悔し泣きだったのだと思います。いい大人が泣くとはなかなか無い事だと思います。私も泣く位やってみようというのがきっかけでした。入会後、半年ですぐに泣きました。しかし、それは寝る間も惜しんで全力で活動し半年がかりでやった事業です。当然、ミスもありました。そして怒られもしました。その時は解らなかったのですが、後から私の為に怒ってくれていると気付きました。怒りに任せて怒られた事はありません。全て意味がある事だったのです。そして入会間も無い私に沢山のチャンスをくれました。できないのは当然なのに成功する為に全力でバックアップしてくれました。自分達でやった方が早いし成功するのに私にチャンスを与えてくれたのです。できないながらに全力で挑みました。そのような事があり、全て終わったときには涙が止まりませんでした。そして新たに別なやる気が芽生えてきました。それはしてもらった事を相手に返すのではなく私より若手のメンバーに伝えて教えていくのが私の担いであると気付いたからです。

 JCとは恩送りなのです。先輩にしてもらった事を若手にして良い事を繋げていく。そして社会でも恩送りを行う事により社会に「正」の連鎖が起き明るい豊かな社会になっていくのです。 全力でJC活動をしてますか?近年、社会的に見ても大人はもちろん、青年まで力を抜いているように感じられます。だが、JCは常に全力で走り続けなければいけません。言葉で語る事も大切ですが、まずは行動なのです。もちろん、時間の制限や仕事の都合、家族との時間など、活動したくてもできない事もあります。しかし、私達には責任がついてまわります。この人ならできると期待され頼まれた事。依頼してきた人に対する責任です。そして自分が所属している委員会に対しての責任、自分が受けた役職に対する責任。全て責任がついてまわります。やっていて苦しい事、辛い事は沢山あります。しかし、断言します。苦しい、疲れた、もうやめたではまちと人は良くならない!まずは全力で行動する事が大切なのです。

 私達の所属している御殿場青年会議所は56年という歴史があります。過去を振り返ると素晴らしい事業が山のようにあります。時代にあった内容で作り上げられた物もあります。過去に先輩方はどんな事をやったのか知る事はとても重要な事と考えます。先輩方の当時の想いも事業、資料から伝わってきます。過去を見つめ未来を創造していく事が次世代へ繋ぐ1歩目となるのです。未来の青年会議所はどうなるのかはわかりません。しかし、私達はその礎を築いていかねばならないのです。 これから活動していく上で考えて学んで下さい。もちろん参加する事が前提なのですが、ただ出るだけでは勿体なく感じませんか?せっかく時間を割いて参加しているのだから成長できるチャンスを活かして下さい。私の言いたい事は体験は体感するもの。体験だけで終わっている人は変わらない。つまり体験から学ぶ事をしないと人は変われないし、成長できない。という事です。つまり視点を変えて見ると成長できるチャンスという事でもあるのです。みんなで更なる成長をしていきましょう。

Pay it Forward

 あなたは「今この世の中はダメだ」と思う事はありませんか?テレビや新聞で耳を疑うようなニュースを知るたび悲しい思いをする事はありませんか?世の中「何かが狂ってきている」と感じる事はありませんか?悪くなった理由を揚げればいくつも原因は考えられるでしょう。ただ、我々はこの状態を諦めきってはいませんか?「自分に何ができる」誰しもがそう思って当然です。しかし、人が集まり「市」となって「市」が集まって「県」になり、「県」が集まって「国」となり、「国」が集まって「世界」を構成しています。という事はひとりひとりの「人」が変われば、やがて「世界」をも変えられると思いませんか?

 言いたい事は非常に単純明解なものです。つまり、人は他人から厚意を受けた場合、その相手にお返しをしようとします。そうすると、その厚意は当事者間のみで終ってしまいます。しかし、この厚意を受けた相手に返すのではなくて、次の人に別な形で渡してみたら。それを、1人の人が別の新たな3人に渡していったら。

 心で思う事は簡単なのです。それを実際に広げていく事は、とても難しいのが現実です。また、それを継続していく事は困難を伴うでしょう。しかし、我々青年会議所のメンバーは実はやってきているのです。先輩からしてもらった事を後輩にしてあげる。JAYCEEとして育ててもらった事を次世代のメンバーに伝え育てていく。誰かから受けた事を大きい小さいはありますが、まちに還元していませんか。全て立派な「ペイ・フォワード」です。  本当の豊かさとはお金でも物でもなく人の心にあるのです。ただ、昨今、この行動が薄れていっているように感じます。基本的な事ですが今、敢えてスローガンにさせて頂き、原点回帰の意味も含め活動の原点としていく所存です。最初は意識しながら行動し、いつか自然にできるようになったとき世界は変わります。誰がやる?JAYCEEである俺達が始めるしかない!霊峰富士の麓のこの地から世界を変えよう!みんなでバチッと活動してハッピーな1年にしていきましょう!

おわりに

 私はJCとは基本となる7本の柱の上で成り立っていると考えます。皆さんが柱となるPay it Forward(恩送り、おもてなしの心)・行動・創造・成長・責任・感謝・志に全力で取り組んだ時JCをきっと好きになり自分の大切な場所になっているはずです。そしてJC活動が好きになります。まずは出席し、上にあげた7つの事に取り組んで下さい。このような団体は他にはないのだから是非、積極的に取り組んでいきましょう!

 この度、書かせて頂いた所信は今までの経験と気持ちで御殿場青年会議所にこうなって欲しいとの気持ちで書かせて頂きました。私のこれまでのJC活動は旧式です。全ては気持ちと想いのみで活動させて頂きました。今までそうさせてくれた諸先輩方、メンバーの皆様、ありがとうございました。そして、そのやり方しか知らない私です。私の今までの全てを所信に書かさせて頂いた事、皆様に感謝いたします。これまでの全てを活かし活動していきます。そして新たな事にチャレンジしこのまちの未来へ歩みます。みんなで御殿場、小山にSensation(旋風)を巻き起こせ!七色のTyphoon(台風)吹き荒れろ!1年間全力で頑張っていく所存です。宜しくお願いします。