2016年度 理事長所信

一般社団法人御殿場青年会議所 理事長所信

2016年度 理事長 込山 正一郎

2016年度スローガン

大胆かつポジティブに! JAYCEEよ熱く明日を語れ!

はじめに

2016年度 理事長 込山 正一郎
2016年度 理事長 込山 正一郎

高度成長期の中、このまちの発展と自己の成長の為に26人の青年が起こした運動は55年目を迎えました。この長い歴史の間に日本は世界有数の経済大国となり、我が「まち」も大きな発展を遂げました。

我々はこの時代を生きる青年として、責任世代としての役割を果たしていかなければなりません。私は青年経済人として先人たちが築いた礎を踏襲しつつ、日本古来の豊かさを取り戻すのがこの時代に生きる青年としての役割と考えます。かつて日本人は貧しいながらも笑顔に満ち、助け合い、皆で喜び楽しみ悲しみを分かち合って生きていました。そして各々が幸せを持てる「心」を持っており、それぞれの環境の中で楽しみを見つけ幸せを感じて生きていました。

しかし現在社会においては平等という言葉が独り歩きし、同じものさしで幸福を図ろうとするが故、幸せと感じる「心」が失われていると感じます。経済的発展はもちろん必要であり、我々が企業を経営していく上でも追い求めていかなければいけません。しかし物質的な豊かさだけを追い求めては皆が幸せを感じる社会は訪れません。経済的な豊かさと「心」の豊かさが両立する社会を実現させることが我々世代の使命なのではないでしょうか。

青年経済人として経済的利益を追求しながら、JAYCEEとして利他の精神で公に尽くす活動を行っている我々御殿場青年会議所であれば、この「まち」を明るい豊かな未来へと発展させることが出来ると私は確信しております。

勇気をもって行動あるのみ!時代を切り開く青年であれ

急速なスピードで変わり続ける社会において、その変化に順応し、追い越して物事を見ることが青年経済人としての担いであり、固定観念にとらわれず、熱い志と情熱を持って行動を起こさなければ時代に取り残され淘汰されてしまいます。だからこそ、いつも新しい時代を切り拓くのは青年世代であり、青年にこそ成し得られる役割であると考えます。どんな運動も初めはひとりの行動から始まります。ひとりの行動が水面に投じる石となり、全体を包むムーブメントとなり広がっていくことで時代は切り拓かれていきました。

青年会議所もひとりの若い銀行員が起こした行動が世界を巻き込む運動となり、この御殿場・小山の地にも広がりました。この御殿場青年会議所は様々な個性を持った会員が同じ志のもとに集い活動しております。「このまちのを素晴らしいものにしたい」という思いは、この「まち」に関わるひとであれば誰もが持っています。我々の志を行動に移せば必ずやこのまちを巻き込んだ運動に発展していきます。勇気をもって大胆に行動を起こすことこそが、我々御殿場青年会議所のアイデンティティーなのです。

前を向こう!自身の成長は「まち」の成長である

地域に貢献すると同時にこれからの地域を担う若者を成長させるのが御殿場青年会議所の発足の理念であり、自己の成長というのは御殿場青年会議所の重要な目的のひとつであります。 青年会議所の活動の中には多くの学びのチャンスがあります。チャンスというのは自分で掴みに行かなければ何も得ることが出来ません。またそこに居なければそのチャンスにすら巡り会うことが出来ないのです。行かない理由、出来ない理由を考えるのは誰にでもできます。自分の足元を見ればいくらでも理由は転がっているからです。

しかし、そこには自分の成長はない。そこに行く意義、そこに居る意義を見つけ出す人は前を見ています。青年会議所は明日を語る団体であり、下ばかり見ていては未来を語ることなんて出来ません。我々御殿場青年会議所はひとつひとつを前向きにとらえ、この「まち」の未来を見据えて行動しなければなりません。

また青年会議所の会員の多くが中小企業の経営者であり、将来この「まち」の地域経済を担っていく存在であります。この強い個性が集まった青年会議所において、個を組織へとまとめていく経験が各々をリーダーとして成長させることは言うまでもありません。高い目的意識を持ちJCと向き合い、多くの学び、多くの修練を重ねていくことで、我々ひとりひとりが会社だけでなく地域を導くリーダーとなる。我々自身の成長がこの「まち」の発展につながるのです。

地域に必要とされる団体であるべく

青年会議所は様々な会員が同じ志のもとに集い活動しており、その活動の目的を見失ってはいけません。我々が行動を起こしていくのは、この理想を実現させるためであり、自分たちが成し得る全ての力を注ぎ地域を巻き込んで「明るい豊かな社会」を実現させていきます。

同時に我々は地域に必要とされ頼られる存在でなければいけません。そして我々が活動する動機は必用とされるが故の受動的要因ではなく、志の実現のための能動的要因であるべきです。そこにニーズが存在し、奉仕するのがボランティア活動ですが、私は我々の目指すJC運動とはニーズを満たすことではなく、活動によって地域を発展させる原動力に、ひとの心を動かすきっかけになることを第一の目的とするべきと考えます。このまちの未来の為に青年会議所が必要な存在となること、頼って頂ける存在になることが、我々御殿場青年会議所のあるべき地域貢献の形なのです。

地方創生は新たな価値観の創生

全国的に地方から都市部への人口流が止まらず、この御殿場市小山町においても同様です。特に小山町に関しては数十年後には消滅をしてしまうという推計が日本創生会議より発表されました。「まち」は「ひと」であり、「ひと」の流出というのは「まち」の衰退を意味します。冒頭述べましたように価値観の画一化がこの中央集約化の要因のひとつであり、この「まち」の「ひと」が経済的な豊かさだけを追い求めれば、この「まち」は消滅してしまいます。少し不便であっても、昔の日本人のような、家族と笑い、地域の人々と笑いあう。ありふれていることから、幸せに感謝できる価値観を、このまちに浸透させるのが我々の担っている役割であると確信しております。

同時に我々はこの時代担う当事者として、この地域の未来について語っていく必要があります。御殿場市・小山町は地域資源に恵まれている素晴らしい「まち」です。しかし地方同士が生き残りを懸けてしのぎを削るこの時代において「人が住みたい・人が訪れたい」と選ばれる「まち」になるためには、恵まれた環境に甘んじることなく、ソフト面においても「まち」の魅力を引き出していかなければなりません。その為には「まち」の将来像においてここに住む「ひと」が共通したビジョンを描き、同じ意識で「まち」に関わっていく必要があります。その中心となり、多くの「ひと」を巻き込んでいけるのは我々御殿場青年会議所なのです。日本一の富士山に引けを取らない日本一の「まち」となる為に、我々の担うべき役割は大きいと考えます。

経験が子どもを育てる

次世代を担う子どもがこの国やこのまちの将来に希望を抱ける社会を残す為に、我々青年会議所は活動しております。我々の起こす行動ひとつひとつが将来の礎となり次世代に明るい社会をもたらします。近年の社会情勢の変化により子どもを取り巻く環境は多様化し、複雑化しております。情報の多い今だからこそ身をもった体験を通じた経験が必要であり、「心」の中で様々な思いを経験することで、青少年は健全に育っていくのです。

我々は青少年の育成において努力を惜しみません。多くの経験が子ども達の可能性を広げ「まち」の将来を明るくするものと確信しているからです。次世代を担う青少年育成は私達大人の責任です。大人は子どもとしっかり向き合わなければならない。その中で大人の役割は機会を与えて子ども達に多くの事に触れさせることであると考えます。そして成功したら褒め、失敗したら励まし、間違っていたら叱ってあげる。至極単純なことですが、新しい経験は子どもの感性を磨き、成功・失敗体験の積み重ねと、大人の絶対的支えがあるからこそ子どもたちの自己肯定感が培われていくのです。自身を肯定出来ない人間は、相手を敬うことはできませんし、自分を愛せない人間は祖国を愛することはできません。我々青年会議所は子どもたちに多くの機会を与えることで、この子ども達が自分自身やこの「まち」を愛し、国際社会を生きる逞しい日本人となる礎を築いて参ります。

おわりに

ひとというのは安定を求めます。現在の我々がこうしてこの「まち」で仕事に青年会議所活動に勤しめるのは、先人たちの努力があったからに他なりませんが、私達が求める安定というのは過去の遺産の上で胡坐をかき続けることでしょうか。私は本当の安定とは私たちが前に進むことでのみ生み出せると思っております。初めて自転車に乗れたときを思い出してください。勇気を持って加速したからこそ、倒れず進むことができます。必死に漕ぎスピードを維持することで安定して走ることが出来るのです。我々の担いは次の世代の為に現在を残すことではありません。次の世代の為により良い社会を創ることです。青年会議所メンバーが失敗を恐れずに勇気をもって前に進むこと、明日を見据えて進んでいくことで明るい豊かな社会を創ることができるのです。

御殿場青年会議所には31名の「まち」を想う青年がおります。我々はひとつになり、この「まち」の為に全力で行動を起こしていきます。明日の為に。未来の為に。

 

基本方針

全体方針

我々御殿場青年会議所は全員で助け合ってこそ最大限の力を発揮できます。各委員会は事業の立案の責任を持ち、準備・実行に関しては委員会の垣根を越えて全員で行って行きます。 我々の目的達成にふさわしいことであれば臨機応変に対応して新しいことにもどんどんチャレンジしていきます。

拡大委員会

我々と同じ志を持つ仲間を増やす活動をする委員会となります。 地域の為に活動をしている私たちが、拡大の為に活動しているというのに違和感を覚える方もいるかもしれません。しかし会員拡大というのは青年会議所にとって最重要課題です。何故ならば我々の志を実現させるには多くの仲間の力が必要だからです。同じ志を持った仲間が多ければ多いほど我々に出来ることの可能性は広がっていきます。だからこそ拡大は必要なのです。

前年度8月から本年度の7月までの入会会員数25名という拡大目標を掲げます。実に今の会員数の倍となる数字ですがこの御殿場青年会議所の存続を考えたときに必要な人数であり、私は不可能では無い人数と思っております。また拡大の火を次年度へしっかりと引き継ぎ、継続的な拡大活動が出来るようにいたします。その中心となるのが拡大委員会であり、委員会には、全メンバーが委員に準じたかたちで参加してもらいます。ひとがひとを呼ぶ組織と成るべく、この活動を多くの仲間に浸透させ、我々の誇るべき活動に対して理解、興味を持っていただき、新たな仲間を増やそうではありませんか。会員全員で取り組めば必ずや達成できます。

青少年育成委員会

青少年の「心」の成長と共に、育成に携わる大人の意識を変えていく活動をする委員会となります。また継続事業の「わんぱく相撲」も担当します。

御殿場青年会議所が長年取り組んできた「わんぱく相撲」では、子どもたちに日本の国技である相撲というスポーツを通じて多くの真剣勝負、そこでしか体験出来ない経験を積んで頂きます。子どもたちが100%の力を発揮できる試合の運営だけではなく、選手の心の成長も意識した大会運営をしていきます。そして県大会においては、選手が全力を出せる環境づくり、稽古から本番を通じて選手に「技術」の成長と同時に仲間との友情、この地域の代表としての誇りを培って頂きます。

まちづくり委員会

この「まち」を元気にする、この「まち」の発展のための運動を発信する委員会となります。また「富士山会議」と継続事業の「こころつながるコンサート」も担当します。

「富士山会議」では、富士山周辺の青年会議所同士の連携を密にして、富士山を生かしたまちづくりを考え、実行してまいります。

「こころつながるコンサート」は3回目を迎えます。御殿場市・小山町の中学校吹奏楽部を対象に夏の大会に向けて経験を積んで頂くことを目的とし、公に公開することで音楽を通じて「まち」のひと同士の心が通い合う事業となっております。一方で我々青年会議所は新しいことに挑戦していかなければなりません。今後もこのコンサートを継続していく為に、移管を見据えた体制作りを整えていきます。

広報渉外委員会

会員の資質向上を行い、御殿場青年会議所の活動を発信する委員会となります。元日に発行する「黎明」の作成と、継続事業「JC青年の船とうかい号」も担当します。

入会間もない会員に対して、青年会議所を理解させるのは非常に重要です。何故ならば新入会員は右も左も分からないゆえに、ひとつひとつの活動にストレスを感じる場合があるからです。我々が誘って入会してくれたメンバーに対して、新入会員が早くJCに馴染み、青年会議所の魅力に気づけるようメンバー全員でサポートしていきます。

またLOMの雰囲気作りも非常に重要になっていきます。規律が無ければ組織はまとまりませんが、活動の中に楽しさがなければ持続していきません。厳格であり楽しくもあるという二律背反をうまく両立させていくことで、新入会員だけでなく、現役会員も高いモチベーションで青年会議所活動に取り組めるのです。

現在広報というのは企業活動においても重要な担いをもっています。我々御殿場青年会議所も活動の様子を外に発信するのは、我々を知ってもらううえでとても重要なことです。様々なツールの中から最適な方法を選択し、何を伝えるのか意識した形の広報を考える必要があります。積極的に様々な情報発信に努めていきます。

「JC青年の船とうかい号」は一般乗船者にとっても、メンバー乗船者においても他に得られない経験を積むことが出来る事業です。乗船者にとって素晴らしい経験となるべく、乗船前・下船後としっかりとサポートしていきます。また「とうかい号」の魅力を地域の企業・行政などを中心に発信し、この素晴らしい船を多くの人に経験してもらえるように勤めます。

55周年実行委員会

御殿場青年会議所は本年度設立55年を迎えます。55周年に関わる事業を行う委員会となります。

御殿場青年会議55周年という節目の年にこの青年会議所を創ってきた特別会員の皆様とより多く交流し、先人たちが築き上げたもの、馳せた想いに目を向け、この55年で変わったもの変わらなかったものを知り、御殿場青年会議所として変わってはいけないものを今一度見つめなおします。そして次の節目に向けて我々が目指す御殿場青年会議所のあり方を示していきます。

総務局

事務・財務といったLOMの基本的な運営はもとより、LOM内の雰囲気、お手本を示すうえで総務局に求める担いは大きいです。円滑に例会・事業・理事会が進むように、早めの連絡・対応を心掛け、常に全体を見据えながら会員ひとりひとりに肌理の細かいサポートをしていきます。また御殿場青年会議所の意志決定の場である総会の位置づけや、会員としての義務を全会員に周知徹底させ自覚を持たせます。新入会員セミナーにおいては、短い年数で卒業していく新入会員が増えているなか、短い中でもしっかりとした活動ができるようなセミナーを行います。

また、出向に対してもしっかりとフォローし、県内や地区から多くの持ち帰りをLOMにもたらせるよう努めます。また静岡ブロック協議会をはじめとする各青年会議所との窓口として、迅速な対応をしていきます。

親愛なる御殿場青年会議所メンバーへ

仕事と家族を抱えながら、更にJC活動を行う。とても大変なことです。仕事も全力で取り組み、全力で家族と向き合い、そのうえで色々な時間を削りながら必死でJCをやっていく。給料をもらえるわけではないし、評価されるわけでもない。

だからこそ私達の行っている活動は尊いものだと、だからこそ何事にも変えられない仲間・経験がここにあると私は確信しております。それ故私たちはこの御殿場青年会議所で一生懸命頑張るのです。メンバーひとりひとりが同じ気持ちで一丸となって、全力で楽しく、全力で熱く活動していこうではありませんか!大胆かつポジティブに!1年間どうぞよろしくお願いします。